用語



あん

「やつはし」と呼ばれることもある幅の狭いテーブル。左右合計8本の足がついているように見えることからこの名がついたとみられるが、正式名称は「案」である。神饌や玉串などを置くために用いられることが多いが、神前結婚式などでは参列者の前に縁起物や土器(かわらけ)を乗せるために置かれているはずである。大小高低様々な種類があり、用途もいろいろである。

案の下にはコモを敷く

祈る いのる 祈るという語源は『生宣る』とのこと。『生きることを宣言する』
『自分は今後どうしたいか』と神様と一緒に定期的ご相談し、神様が後押ししてくださると思ってください。
氏神 うじがみ 氏子が住んでいる地域をお守りする神社。古くは同じ一族(氏族)が祀っていた神さまを氏神さまといったが、のちに主として地域の守り神を意味するようになった。氏神に守られている地域の人々すべてを氏子といい、住所によって氏神・氏子の関係が決まる。
氏子 うじこ 昔は氏族を示していたが、今はその地に住む方を指す
産土神 うぶすながみ 自分の生まれた土地を守護する神のことで、その地に生まれた人を産子(ウブコ)という。産土とは、生まれた土地・本拠の意味。氏族を通じて結びつく神社と人との関係が氏神と氏子であり、土地を媒介として結びつくのが産土神である。
円座 えんざ

藁と藺草で編んだ厚手の円形の座布団。神職や参拝者が座るためのもの。

前後ろ:尻尾は後になる

大麻 おおぬさ 大ぶりの榊の枝に紙垂や布と麻をくくりつけたお祓いの道具。棒にたくさんの紙垂と麻ひもをつけたものもよく見られる。通常、これを左、右、左と三回振ってお祓いをする。祓串(はらえぐし)とも言う
お守り おまもり 起源は、縄文時代まで遡ります。人々が魔除けとして身につけていた勾玉がお守りの始まりといわれ、6世紀頃になると、仏教の伝播によって、お寺で呪符が配られるようになりました。
古来よりご神像として崇める存在だったことがわかるのが、その数え方。お守りは「ひとつ、ふたつ」や「1個、2個」ではなく、「1体、2体」と数えます。
身に付けたり持ち歩いたり、柱に貼り付けたりしておけば、悪霊や邪霊から守られる
 
   

案の向き

円座

大麻


神楽 かぐら 神様にお聞かせする音楽・踊りなどを指す。神様を楽しませるものの意。一般的には雅楽や大和舞(やまとまい)などを奉納するが、理屈では演歌や流行歌でもその内容に問題がなければ差し支えない。実際にジャズやロックが奉納されることもある。
神送り
神迎え

かみおくり

かみむかえ

毎年全国の神々が出雲大社に集合し、縁結びの相談を1ヶ月に渡って行なう謂れがあり、近郷の神様がいったん皇大神宮に集まり出雲大社に出発すると伝えられている。神社から神様が出かけられるので、神送り。帰ってくるときは神迎えと言う。神様がいない月を神無月と言う
土器
瓦笥
かわらけ 素焼きの焼き物の総称であるが、主として神酒を注いで飲むための小さな皿を指して言うことが多い。伊勢の神宮では、現在も神様のお食事は土器に盛りつけている。土器でいただく御神酒はまた格別であるが、酒が染み込むため、扱いは面倒である。
勧請神 かんじょうしん 本祀の神社の祭神の分霊を迎えて、新たに設けた社殿に鎮祭した神をいう。
紀元祭 きげんさい 神武天皇建国の大業を仰ぎ、日本民族の自覚を深め、愛国の意義を新たにし、皇室の隆昌と国家の安泰を祈念する祭祀。
祈年祭 きねんさい その年の五穀豊穣を祈る祭り
胡将 こしょう 主に拝殿で用いる折り畳み式の簡易椅子。将椅(しょうぎ)ともいう。
御神鏡 ごしんきょう 『日本書紀』においては、天照大神は孫である瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)に、「これらの鏡を私の御魂として、拝するように常に奉りなさい」と記述されており、これに倣って拝殿に祀られている
御神体 ごしんたい 神様の依代(よりしろ)となるもの。「よりしろ」とは「目印」のようなもので、決してそれそのものが神様ではない。物理的実体の無い存在である神様に「そこに居ていただく」ための座席のようなものと考えてもよい。極言すれば御神体は何でもよいのである。火事で神殿が焼けても、代わりの御神体を設ければ何ら問題ない。「神道は偶像崇拝だ」などと言われることがあるが、神道に「偶像」は存在しないのである。
御饌米 ごせんまい 神前にお供えする米
こも 藁(わら)で荒く編んだ筵(むしろ)。地面や床とお供え物などを隔離するためのもので、通常は案の下に敷く。
 
   

土器・瓦笥

胡将

御神鏡


斉主 さいしゅ そのお祭りを斉行している主たる(祝詞を奏上する)神職。それ以外の神職は斉員(さいいん)と呼ぶ。
さかき 聖域との「境(さかい)に植える木」で「さかき」と呼ぶとか、常緑のため「栄える木」が縮まって「さかき」と言うとかの説あり。個人的に後者の方が説得力を感じる。一般に宅地内には植えるものではないと言われているようだが、一本だけ隅の方に植えたりするくらいは「障り無し」。
三方 さんぼう 神様に神饌をお供えするときなどに使用する食器の一種。3方向に象眼のある台の上に隅切りの折敷(すみきりのおしき)を乗せたもの。台と折敷は本来バラバラなのだが、取り扱い易いようにくっつけてあることがある。あくまでも食器であるため、食べ物以外は乗せない。また、発音は「サンボウ」であり「サンポウ」ではない。寺では「三宝」と書くことが多いようだが、これは仏教の三宝(サンポウ)にあてたもののようである。

穴の開いていない方を神様に向けること。持つ際は右の写真のようにすること。
受け渡す際にも作法がありますが、ここでは省略します。大祭時に禰宜さんに指導してもらいます。
式内社 しきないしゃ 西暦924年に発布された延喜式にその名が記述されている神社。全部で2861社ある。これに名があるということは、その当時すでに国家によってその存在を認められていたことを意味する。
紙垂 しで 注連縄(しめなわ)や玉串、竹などにつける和紙でできた飾りのようなもの。総称として御幣(ごへい)と呼ぶこともある。着物や人などを象ったものらしい。
注連縄 しめなわ 神域・聖域を外界から隔てる結界として用いられる縄。正月には一般家庭の玄関などにも飾られる。松葉を差して松飾りとする場合もある。
縄をなうときに『左綯い(ない)』と言って、普通の逆になっている。
しゃく 檜や一位、桐、象牙などで作られた板。旧一万円札の聖徳太子が右手に持っていたヤツ。今では「おじゃる丸」君が閻魔様から取ってきたヤツと言った方が理解が早いかも。男性神職は祭式の時、必ず持っている。身体が真っ直ぐに姿勢良くなっていることを表すためのものと言われているが、諸説ある。ここでは書けないが、他にもいろいろと用途あり(^^!)。
社家 しゃけ 神職を務める家柄。
社号 しゃごう 社号 神宮・宮・大社・大神宮・神社・社
 神宮 皇室の祖先神を祀っている
 宮 人を祀る 天皇や皇室、国に関わりのあった人物を祀っている神社 東照宮
 大社 地域信仰の中核をなす大きな神社
 大神宮 伊勢神宮の出張機関みたいなもの
 神社 一般的な神社 全国8万社ほど
 社 大きな神社から祭神を勧請されていることがほとんど
綾姫様が皇女として再度認められたなら、姫小川神社は姫宮になっていたかも
修祓 しゅばつ お祭りに先立って、祝詞を奏上し、祓戸大神(はらえどのおおかみ)に供え物や身体を祓い清めていただく式。
神饌 しんせん 神様へのお供え物。本来はそのまま食べていただける食物や飲み物(お酒など)を指すが、「その食べ物をこれで買ってください」という意味でお金を神饌としてお供えすることも多い(神饌料)。
神殿 しんでん 御神体の安置されている社。普通はひとつの建物として独立している。
神仏習合 しんぶつしゅうごう 神仏混淆」ともいう。日本宗教史上、神道と仏教との交渉・関係を示す語。神と仏は一体であるとの思想。仏を根本とする本地垂迹説と神を根本とする反本地垂迹説がある。
仏教が主、神道が従と言う考えの違いで争うことがあったが6世期から神仏分離まで神仏習合が続き、坊さんが神社の面倒も見ていた。神仏分離令が江戸時代に出されたが、完全な分離には至らず、今でも、神社の中に寺があったり、寺の中に社があったりする。
崇敬者 すうけいしゃ 氏子区域に居住する氏子と違って、その居住区域に関係なく何らかの信仰的契機により、その神社を継続的に崇敬する人をいう。
崇敬神社 すうけいじんじゃ 地元ではない氏神様でない神社。合格祈願で天神さんにいくような場合
すず 美しい音色で神様をおなぐさめし、同時に参拝者にすがすがしい気持ちを与える。またお参りに来たことをお知らせする意味もある。
正中 せいちゅう 神様が通るところ、真ん中
総代 そうだい 神社の運営について役員を助け、宮司に協力する神社機関の一員。氏子、崇敬者の世話や祭典、その他の執行にあたり宮司に協力するが、法律的な権利や権限を有しない。
姫小川ではあまり総代と言う呼び方をしない。
村社 そんしゃ 戦前の神社社格の一つ。上から、県社、郷社、村社。
桜井神社は県社、小川天神は郷社である。
 
   

三方

紙垂


玉垣 たまがき 一般の神社では、神社境内と外界との間に設けられた垣と考えてよいようである。鳥居の両脇から伸びていることが多く、材質は御影石など。奉納者の氏名が彫ってあることが多い。伊勢の神宮などでは材質は檜で、神職と共でなければその内側に入ることができない。
玉串 たまぐし 榊の枝に紙垂(しで)を結びつけたもの。神様の御霊と参拝者の魂を繋ぐものという意味で玉(魂)串(ものをつなぐ)と呼ぶ。元来はお盆に乗せた錦を象ったものであるらしい。
月次祭 つきなみさい 毎月行っている詳細。氏子の繁栄を記念するもの。『月並みな』という言葉、月次からきている。
姫小川では毎月行っているが、その土地土地で、月2回などさまざまである。
手水 てみず・ちょうず 手を清めるための水。
手水舎 てみずしゃ
てみずや
境内にある手水を取るための場所で、屋根のあるものをこう呼ぶ(ないものは「手水場」)。必ず四方に注連縄が張られており、神聖な場所であることを示している。手水舎(場)の前では、拝殿に入るときと同様、必ず一礼をしてから手水を取る。
灯籠・燈籠 とうろう 神様のいらっしゃる場所を示すもの。単なる照明ではない。神様に「明かり」をお供えするためのものを特に御神灯と呼ぶ。石灯籠・吊り灯籠・外陣灯籠などの種類があり、氏子崇敬者の寄進で設けられることが多い。
鳥 居 とりい 神社の参道入口などに立てて神域を示す一種の門。伊勢神宮や鹿島神宮の神明鳥居を基本とし、明神鳥居・春日鳥居・山王鳥居・稲荷鳥居・三輪鳥居・両部鳥居など種々の様式がある。木製が本式だが石製・青銅製・鉄製・陶製もあり、近年では鉄筋コンクリート製もある。起源・語源についてはインドのトラーナ(塔を囲む垣の門)からとか、中国の華表(墓・城・役所の石門)からとか諸説がある。日本では奈良時代以前からあり、二本柱に注連繩を渡したのが原型とか、名称は〈通り入る〉からとか、〈鶏がとまり居る〉とか多説をみる。
天照大御神が岩戸に隠れた際、鶏を止まり木で鳴かせたことで大御神が出てこられたことからとも言われている。
 
   

玉串


直会 なおらい 『直りあう』、祭典中に緊張した特別の状況から、気持ちを解きほぐし、平常の状態に戻すための行事。おさがりを皆で頂くことで、神様の力を分けていただく。
新嘗 にいなめ 「しんじょうさい」ともいう。神にその年に収穫した新穀を供えて、神恩に感謝する祭り
二百十日
二百二十日
  立春を起算日として210日目(立春の209日後の日)である。これらは稲の開花期の後の登熟期にあたり、収穫を前にして催される行事。旧暦8月1日の「八朔(はっさく)」、「二百十日」、「二百二十日」を農家の三大厄日、台風など被害が多い日としています。
禰宜 ねぎ 神職の職称(職名)の一つである。「祢宜」とも書く。今日では、一般神社では宮司の下位、権禰宜(ごんねぎ)の上位に置かれ、宮司を補佐する者の職称
 祝詞 のりと 事に際し,神前で読み上げて神に申し請う内容・形式の文章。現存する最も古いものは「延喜式」に収められた「祈年祭(としごいのまつり)」以下の二七編。今日でも神事に奏される。文末を「…と宣(の)る」で結ぶ宣命形式のものと「…と申す」で結ぶ奏上形式のものとがあるが,対句や繰り返しを多く用いた荘重な文体である。のりとごと。のと。
 
拝殿 はいでん 神殿に向かって参拝者が拝礼する屋根付きの場所。
拝礼 はいれい 心を込めた深いお辞儀。上半身が床と水平になるまで深く頭を下げる。立って拝礼する場合は、腰の角度が約90度になるまで頭を下げる。
初穂料 はつほりょう 神前に金銭や食物・お酒などをお供えするときの表書きの1つ。
『御神前』、『御供』、『玉串料』、『奉献』、『奉納』なども用いられる
はらい 神に祈って罪・けがれ,災禍などを除き去ること。また,そのための儀式や,その祈りの言葉。おはらい。はらい。
ひざつき 神職や参拝者が座るための正方形の二辺のみ縁付きの茣蓙。表裏がなくリバーシブルなため、片方が汚れてきたらひっくり返して使えるという優れもの(あまりボロボロだとマズいですが)。
人形 ひとがた 形代(かたしろ)、雛形(ひながた)、撫形(なでもの)などともいう。和紙を10~15cmくらいの人の形に似せて細工切りしたものが主に使用される。大祓(おおはらえ)などで人を祓う際に各自に渡し、身体をそれで拭ったのちに息を吹きかけ、川に流すなどする。生きた人間の代わりに罪穢(つみけがれ)を背負わせるわけである。また、地鎮祭などでは鎮物(しずめもの)のひとつとしても使用される。
瓶子 へいし 御神酒や水の入れ物
幣殿 へいでん 神饌などをお供えしてある場所。斉主が神前で拝礼するときはここで。通常、一般参拝者は入れない。
幣帛 へいはく 元々は神様にお供えした着物。通常は大きな両垂れの紙垂のことを指すことが多いようである。玉串に付いた紙垂も幣帛の一種で、神前に供える金銭に「玉串料」あるいは「幣帛料」と書くのはこのためである。
 
   

瓶子


真榊 まさかき 社殿や祭場を装飾する用具。榊に五色絹(青、黄、赤、白、紫)を垂れ、神前に向かって右には鏡と玉を掛け、左には剣を掛ける。
神酒 みき・しんしゅ 御酒(みき)とも書く。神前にお供えしたお酒のこと。一般的には日本酒が供えられることが多いが、拘る必要はない。麦酒やウイスキーなどは五穀のひとつである麦が原料であるし、それ以外の焼酎、ワインなどでも何ら問題ない。自分が飲んで美味しいと思うお酒をお供えする心が重要。でもいちおう、米から作られる日本酒の方が格が上ということで。
御簾 みす 神社仏閣の間仕切りとして用いられています。大和錦、金襴などの縁地をつけ房を下げ(房に付いては後日詳しく掲載します)、高貴なところとの境界という意味があったようです。今御簾が黄色に染められているのは、魔よけの意味があったといわれています。材質は竹ひごです。
瑞垣 みずがき 神社境内の中にある御神殿の周囲に設けられた垣。聖域中の聖域を取り囲んでおり、通常、この垣より中に入ることができるのは神職だけである。
禊ぎ みそぎ 身と心の不浄を祓い去るため、主として水を用いて全身を清めることをいう。「身削ぎ」或いは「水濯ぎ」が語源であるという説があるが、決定的な説得力に欠けるのが現状である。ただ、穢れを祓うための方法のひとつであることは確か。邪念を払い、霊的・精神的に「生まれ変わる」のである。
御扉 みとびら 御神殿の扉のこと。大きな祭礼の時のみ開く。開くのは必ず宮司(=最も位の高い神職)である。御扉を開くときに、木のこすれるような大きな音が出るように作ってある。
ゆう 30°及び45°のお辞儀のこと。30°のものを「小揖(しょうゆう)」、45°のものを「深揖(しんゆう)」と呼ぶ。ちなみに神職は15°、30°、45°、60°、90°のお辞儀を使い分けている。
   

真榊

御簾

御扉